最低限の戦闘

はじめに

 次にRPGの肝である戦闘の説明をしたいと思います。
 今までIRM3のエッセンスだけを取り出してきたので、戦闘以前で肝心なところの作り方がわからないよ、という状況かもしれません。
 しかし、こんなものが作れるんだ、ということを知ってもらうためにも、ここで戦闘に移りたいと思います。

最低限の戦闘

 最低限ってなんなの、とお思いのことでしょう。戦闘は、RPGの根幹をなすもので、労力の大半を戦闘にかけられている作品もあるほどです。
 そういった戦闘をいきなり作ることは、想像がつきますが非常に困難です。
 ここでは、初心者でも作れて、必要なものはそろっていてそれなりに形になっている、悪く言えば楽をして作れる戦闘を目指して最低限の戦闘としました。

 戦闘を作るのに必要なことを説明します。

  1. 主人公画像を用意する (IRM3では、フィールドと戦闘で主人公画像が共通なので、改めての準備は必要ありません。)
  2. 敵画像を用意し、敵キャラを作成する
  3. 敵グループを作成する
  4. 武器、魔法のアニメーションを用意する
  5. 武器・防具を作成する
  6. 魔法を作成する
  7. 主人公の能力パラメータを設定する
  8. 敵のパラメータを設定する
  9. テストプレイをしながらバランスを取る
  10. 追加要素:戦闘背景とBGM

 並べただけでも結構なボリュームがあるとわかります。めげずに頑張りましょう。
 製作順番はひとつの例です。先にパラメータを決める人もいると思いますし、それで構いません。

敵画像を用意し、敵キャラを作成する

 敵画像も、そこそこの数が予め用意されています。素直に使わせてもらいましょう。

  1. workspaceフォルダ → PQ2 → monster → imageの中の画像で好きなものを、マイピクチャなど適当なフォルダにコピーしてください。
  2. IRM3の、「モンスター」タブのモンスターパレットで先ほどの画像を追加します。
     1体だと寂しいけれど、あまりたくさんは大変です。2体追加することにしましょう。
  3. 左側の、モンスター設定で、次のひとまずの設定をします。細かいパラメータは後で決めましょう。
    • 名前
    • 敵画像
    • LV(1以上)
    • HP(1以上)
image32.jpg image33.jpg

 わたしはこの2体を使わせてもらいました。
 設定し終わったら、1体ずつ右のモンスターを追加を押します。
image34.jpg

敵グループを作成する

 グループとは、一度の戦闘に現れる敵をまとめたものです。
 これが戦闘の基本単位なので、現れる敵が1体でも1グループとして作成します。

  1. 戦闘関連」タブの、モンスターグループ設定の左下のプルダウンリストから、すでに登録した敵画像を選びます。
  2. その状態でモンスターの追加を押します。
  3. すると、画面の中に敵画像が表示されます。マウスでドラッグすると位置を変更できるので、ふさわしい場所に配置しましょう。
     右の、4人並んでいるキャラは主人公たちの配置位置です。これを目安に敵の位置を決めましょう。
  4. 同じ事を、一度に出す敵の分だけ繰り返します。同じ敵画像も使えます。
  5. 最後にモンスターグループを管理グループの追加を押しましょう。
image35.jpg

武器、魔法のアニメーションを用意する

 戦闘はやっぱりキャラが動くから楽しいものですよね。ご存知の方も多いと思いますが、2D戦闘の場合、ああいうキャラの動きは何枚かの画像を順番に表示して作ります。パラパラまんがと一緒ですね。
 先に武器の名前などを決めるべきかもしれませんが、おおまかに"剣"などとして決めて、画像から用意してもよいでしょう。

  1. workspaceフォルダ → PQ2 → item → imageの中の画像をコピーします。
     なんでも構いませんが、わたしはオーソドックに剣にします。
     一枚の画像に3個ずつ絵があるのがわかると思いますが、これが3パターンのアニメーションを表します。
  2. IRM3の、「アイテム」タブ → アイテムパレットで先ほどの画像を追加します。

     魔法も無いよりはあったほうがいいでしょう。
  3. workspaceフォルダ → PQ2 → item → imageの中の画像をコピーします。
     武器の場合と違い、一枚の画像には一枚しか絵がありません。IRM3では、魔法の場合のアニメーションは複数の画像で表す為です。
     わたしは炎の魔法と回復の魔法を作ることにします。
     その場合、0~3.gifが炎の魔法、4~5.gifが回復の魔法を表します。(2011/11現在)
  4. IRM3の、「魔法」タブ → 魔法パレットで先ほどの画像を全部追加します。
image37.png
image38.png image39.png

この段階ではまだ画像をIRM3に登録しただけで、武器や魔法は作られていません。それを次で作ります。

武器・防具を作成する

 ここから先は攻撃力など、数値に関するデータを作っていくことになります。画像に比べとっかかりが少なく、決めにくいと思います。
 そういう時に大事なのが、イメージすることだと思っています。

武器
  1. アイテム」タブのアイテムパレットで、既に追加した画像のうち、作りたい武器を選びます。
  2. その状態で、アイテム設定画像を追加を押します。
     アニメーションで、ゲーム中の動作が確認できます。
    image36.png
  3. 名前タイプ(武器)、値段などを決めていきます。名前全角9文字まで。
  4. すぐ右の枠は、装備可能キャラです。装備させたい主人公にチェックを入れましょう。
  5. メッセージはメニュー中で表示される説明文です。17文字×2行まで入ります。
  6. パラメータで性能を決めます。これらの値は、装備した場合に主人公に追加されるパラメータ値です。
     武器なので攻撃力だけでよいでしょう。(もちろん他にも増やして構いません。)
     どんな値にするか悩むと思いますが、コツはあまり大きな値にしないことです。少ない値のほうが調整しやすいです。(参考までに、わたしの設定した値をこのページの最後に載せておきます。)
  7. 最後に管理アイテムを追加を選んで登録します。これを忘れるとせっかく作ったのに消えてしまうので、注意してください。
image40.png

防具
  1. アイテム」タブのアイテム設定で、必要事項を設定していきます。
     この時、管理アイテムを新規作成を押しておくと前の設定がクリアされて、勘違いしにくくなります。(押さなくても構いません。)
  2. 防具にはとあるのですが、全部作るのは大変です。とりあえずだけ作ってみましょう。
  3. 防具にはアニメーションが必要ありません。
  4. パラメータを設定したら、管理アイテムを追加を押しましょう。
image41.png

魔法を作成する

  1. 魔法」タブの魔法パレットでアニメーション画像の一枚目を選びます。
  2. その状態で、魔法設定画像を追加を押します。
  3. これを、すべてのアニメーション画像の枚数だけ繰り返します。これが武器の場合と違う点です。
     (魔法の場合、3枚より多いアニメーションを作ることができます。)
     image42.png
  4. 名前などのパラメータを決めていきます。
  5. はダメージ(回復)量のことです。
  6. タイプ属性攻撃か、回復かなどが選べます。
  7. メッセージに効果などを書いておくと、プレーヤーに親切です。
image43.png

主人公の能力パラメータを設定する

 今まで作成だけしてほったらかしにしてきた、主人公の能力を決めることにしましょう。
 能力というのは本当に難しくて、弱すぎたら敵に勝てなくてゲームにならないし、強すぎたら簡単すぎてつまらない。
 こればかりは経験だと思います。偉そうに言うわたしも、正直よくわかっていません。
 ひとつ感じるのは、レベルが上がったらちゃんと強くなるようなパラメータ設定にすることだと思います。
 ボスに負けてしまうのは仕方ないけれど、数レベル上げたのにさっぱり強くならないで、やっぱり負けてしまうのは、プレーヤーにストレスを与えると思います。

  1. 初期パラメータを設定します。
  2. LVは初期パーティーなら1でよいと思いますが、中盤に登場するなら、ある程度高いほうが自然だと思います。
  3. などの意味はだいたい想像できると思いますが、注目すべきものだけ説明します。
     回避は直接攻撃の回避しやすさと、素早さ(戦闘での行動順)に影響します。
     火耐性などの属性防御は、100だとダメージを0にします。
  4. パラメータ増加量で1LV上がった時のパラメータ増加分を設定します。
     上昇量が固定なので、高LVになっても同じ分しか増えません。そのため、初期パラメータを気持ち高めにして、パラメータ増加量は押さえ気味にするとよいと思います。(そうしないと、最初はすぐ強くなるのに、後半全然成長しなくなってしまいます。)
     このあたりは作者の考え方次第なので、自由にしていただいて構いません。
     個人的には、そのままだと戦闘がきついけど、3LV上げると互角以上、を目安に作ります。
  5. 習得魔法の、魔法一覧のプルダウンリストから覚えさせたい魔法を選んで魔法を追加します。習得LVを忘れないようにしてください。
     習得LVは1以上が設定できますが、そのLVにレベルアップした時に覚えるので、初期レベル以下にしてしまうと覚えないので注意してください。つまり、LV1にしてしまうと永久に覚えません。
     (最初から覚えさせる方法は、テストプレイで説明します。マップイベントを利用します。)
image44.png

敵のパラメータを設定する

 敵のパラメータ設定は主人公に比べれば比較的簡単です。レベルアップがないので、その場の強さだけ決めればよいからです。
 基本的に主人公のパラメータに合わせて強さを決めていくのですが、そのためには主人公のパラメータがきちっと決まっていなくてはならず、なかなか難しい話です。
 
  1. モンスター」タブの管理のプルダウンリストで、すでに作った敵を選びます。
  2. パラメータを設定します。
     LVは、実際にはゲームに影響ありません。(2011/11現在。今後拡張されるかもしれません。)
     属性は、同じ属性で攻撃すると回復します。弱点を作りたければ、攻撃と逆の属性を設定します。(火・氷、風・土)
     経験値は、本家IRM Projectにグラフがありますのでそれを参考に設定しましょう。
  3. ドロップアイテムで勝利後に入手できるアイテムを設定できます。ぜひ使いたい機能ですが、今回はパスします。余力のある人は、アイテムを作ってぜひ挑戦してください。
  4. 使用魔法で使ってくる魔法を設定できます。戦闘が単調でなくなります。ただ、今回はパス。
  5. 下部にある長めの枠は、その敵を倒したときに表示される文章です。
     何も入力しなければ、「"(敵の名前)"を倒した」が表示されます。
     ただ、この文章、表示されるのがあまりに一瞬ですので、せっかく設定してもプレーヤーに読んでもらえないかもしれません。
  6. 状態異常耐性を追加で、毒が効かないなどの耐性を設定できます。残念ですが、パス。(パスしすぎですね。ごめんなさい……)
  7. 最後に管理モンスターを保存(すでに追加はしてあるので)を押して、編集を確定します。
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テストプレイをしながらバランスを取る

 せっかくパラメータまで設定したので、自分でも遊んでみたいですよね。遊びながら、プレーヤーの気持ちになって、少しずつバランスを取って行きましょう。

  • まず、戦闘を発生させる必要があります。戦闘は、歩いていると突然戦闘になる場合(ランダムエンカウント)と、会話などのイベント中に戦闘になる場合(強制戦闘)の二種類があります。

ランダムエンカウント
  1. マップ」タブの管理で、作ったマップを選択します。
  2. マップ設定で、モンスター出現率1以上に設定します。
     (出現率とありますが、数字が小さいほど敵が出やすいです。敵が出るまでの歩数でしょうか?(乱数含み))
  3. グループ登場から登場させたい敵グループを選んで、追加します。複数グループの追加ができます。(1グループしか作っていませんが。)
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イベント戦闘(強制戦闘)
  1. マップ」タブのマップパネルで、イベントを追加します。(やり方は町の人と会話させようを参考にしてください。)
  2. イベントウィンドウコード枠を右クリックし、コードウィンドウを開きます。
  3. 効果」タブの強制戦闘を選び、戦わせたい敵グループを選択します。
  4. その下のプルダウンリストでBGMが選択できます。(BGMの追加は次に説明します。)
  5. 敗北時分岐先選択は、負けたときに、ゲームオーバーにならずにイベントを続行する場合に選択します。ゲームオーバーさせたい場合は、なしを押してください。
  6. OKを押し、さらにイベントウィンドウを閉じます。
image47.png

 どちらの場合も、最後にマップの管理保存してください。

 戦闘はこれで問題ないのですが、IRM3ではせっかく作った武器・防具、魔法を、ゲーム開始直後は装備していません。
 これらを装備させてから戦闘しましょう。

  1. マップ」タブのマップパネルで、イベントを追加するか、先程作ったイベントを開きます。
  2. イベントウィンドウコード枠を右クリックし、コードウィンドウを開きます。
     このとき、どうせなら戦闘イベントより先に装備させたいと思います。その場合は、コードを追加でなくコードを挿入を選んでみましょう。選択したコードの一つ上に、コードを挿入できます。
  3. キャラクター」タブの装備をつけるを選び、キャラクター装備を選びます。
     持っていないアイテムは、自動で1つ増やした後装備しますので、わざわざ増やす必要はありません。
     強制は、本来装備できないアイテムでも、無理やり装備させる場合に使います。
  4. 装備させたいアイテムの数だけコードを追加します。
  5. 魔法もほぼ同様です。魔法を覚えるを選び、キャラクター魔法を選びます。
  6. イベントウィンドウを閉じます。
image48.png
image49.png

さあ、さっそくテストプレイをしてみましょう。テストプレイの方法は、はじめてのテストプレイを参考にしてください。

image50.jpg

ダメージ0って。硬くしすぎました。早速バランス調節です。

最終的に、こんなようなパラメータにしました。

  主人公  
  アンナ サイコロゼリー スピーさん
LV 1 1 1
HP 70 40 30
MP 35 0 10
10+10 20 15
体力 10+10 15 0
命中 20 10 15
回避 20 10 15
魔法攻撃力 20 5 10
魔法防御力 20 1 25
火耐性 0    
風耐性 0    
氷耐性 0    
地耐性 0    
属性   無属性
増加量      
HP 10    
MP 4    
2    
体力 2    
命中 3    
回避 3    
魔法攻撃力 3    
魔法防御力 3    
火耐性 0    
風耐性 0    
氷耐性 0    
地耐性 0    

  武器 防具 魔法  
  よく切れソード 上品な服 ほむら ヒール
  攻撃力10 防御力10 量20 量20
範囲     単体 単体
タイプ     回復
MP     10 10

 作るときに意識したのは、こんなようなことです。

  • 序盤の雑魚戦なので、そんなに強くなく、戦闘時間もかからない。
  • サイコロゼリーは武器での攻撃に強いけれど、火に弱いので、ほむらには驚くほど弱い。
  • スピーさんは体力がないので攻撃に弱いけれど、魔法攻撃は効きにくい。
  • 味方は1人だし、雑魚戦で連続で戦うことを考えれば、敵の攻撃は弱めにしたい。
  • MPが切れる頃にはLVが上がってきて、魔法なしで戦える。
  • 反省点:それでも回復アイテムを用意すべきでした。

追加要素:戦闘背景とBGM

 さて、戦闘として形になってきましたがなにか足りない。やっぱり迫力が足りないですよね。(まあ、他にも足りないものはあるのですが。)
 戦闘に音楽がなかったら盛り上がらないし、戦闘背景もいつも一緒というのはちょっと……ということで、ようやくこの2つを追加していきたいと思います。 
 
戦闘背景の追加
 すでに一度追加しているので、やり方は一緒です。キャラを動かそうを参考にしてください。
 画像の仕様について説明します。

  • 240×180画素です。
  • ファイル形式はJPG形式です。
image51.jpg

 「マップ」タブのマップ設定で、マップごとに戦闘背景を設定することができます。

BGMの追加

  1. workspaceフォルダ → PQ2 → bgm → imageの中の音楽ファイルをコピーします。(ファイル形式はMIDI形式です。)
  2. IRM3の「BGM」タブ → BGMを追加で先ほどのファイルを選びます。
  3. 設定」タブのBGM設定で、通常戦闘戦闘勝利戦闘全滅時のBGMが設定できます。それぞれ設定しましょう。
  4. イベントの強制戦闘を使えば、その戦闘だけ別のBGMが流せます。ボス戦など、特別な戦いに使えます。
image52.png

 設定をせっかく見たので、「全般設定」について説明します。

  • 戦闘逃走率は、何%で戦闘から逃げられるかを表します。一律ですので、主人公が強くなっても変わりません。あまり低くしないほうが無難です。
  • 必要経験値タイプは、LVが上がるごとに増える必要経験値の状態を表します。2次関数より3次関数のほうが、LVが上がるほどに経験値を多く必要とします。
  • 戦闘計算タイプは、ダメージなどの内部計算を選択します。詳しくはわかりませんが、バランス改良版を選ぶとよいと思います。

以上で最低限の戦闘は終わりです。
 実際には、状態異常や敵の魔法を設定することで、より戦略的な戦闘を作れると思います。それは今後説明したいと思います。
 次は、今まで説明していない、でも普通のRPGだったらたいてい備えているようなことについて、IRM3でどうやるのかを説明します。
 その他普通のRPGに必要なことに進んでください。



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  • 最終更新:2011-11-23 20:49:21

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